80代 脛骨変形障害(偽関節)機能障害 併合7級で解決しました
獲得後遺障害等級と賠償交渉上の論点
横断歩行中に自動車に衝突され、脛骨、腓骨を骨折されたご高齢の方について示談が成立しました。
変形障害と機能障害の後遺障害等級
偽関節とは、脛骨の骨幹部等にゆ合不全を残すものですが、常に硬性補装具を必要とするものではないため、変形障害(偽関節)7級ではなく、8級の変形障害を獲得し、機能障害の点では、足関節が健側に比して3/4以下に制限されているため、12級7号に該当し、両後遺障害を合わせて併合7級を獲得しました。
偽関節(ぎかんせつ)とは、骨折した骨が正常に癒合せず、まるで関節のように動く状態のことです。「偽の関節」とも呼ばれ、骨折が治癒しないために発生します。骨折した部分が癒合せず、繊維性の偽関節包が形成され、その中に粘性のある液体がたまることによって発生します。
脛骨は下肢の内側に位置し、体重を支える主要な骨です。膝関節から足首にかけて体重を伝達し、立位や歩行時に安定性を提供していますが、髄内釘を挿入することで支持機能を確保できました。髄内釘は正常の骨折治癒過程が障害されにくいため、骨癒合にきわめて有利とされており、歩行機能に甚大な障害が残らないように医師をはじめ医療機関の皆さんに尽力していただきました。
賠償交渉上の争点(高齢者の家事労働と逸失利益)
賠償の観点で問題となったのは、逸失利益の点です。80代の男性で稼働はしていませんので、相手方保険会社からは逸失利益0円の反対案が当然提出されます。
これに対してこちらから、家事労働を奥様と分担して行なっておられること、奥様の認知能力の低下もありご本人さまの家事労働の負担が強くなってきていたことなどを主張し、家事労働の逸失利益を年齢別女子平均賃金ベースで認めさせることができました。
併合7級自賠責保険金を合わせて弁護士基準で賠償交渉を行い、約1450万円(過失10%)で示談成立となりました。
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